フリーランスに転向予定のプログラマが必要となるのが、社会保険の手続きや開業に向けた手続きのほか、ローンの審査といった忘れがちな事、フリーランスとして幸先の良いスタートを切るには、会社員の時からインターネットで情報発信することも大切です。
そのほか、資格取得やお金の使い方の見直しなど、正しく覚えておきましょう。
個人事業主として働くには、税務署に開業届を提出するなど、役所での手続きが必要です。また、それまでサラリーマンとして働いていた場合、会社の健康保険から国民健康保険に切り替える手続き、国民年金の種別変更なども必要。 国民健康保険や年金は退職後から14日以内に手続きしなければならないので、退職後は早めに市町村役場に足を運びましょう。
フリーランスとして働くには、事前に以下のアイテムを用意すると仕事がスムーズに進みます。
・名刺
・パソコンや机、椅子
・青色申告用会計ソフト
・請求書や納品書など、各種書類のテンプレート
・封筒などの文具
名刺には屋号と業務内容を記載します。青色申告用会計ソフトは絶対必須というわけではありませんが、帳簿付けの手間を考えるとやはり入手しておくのが良いでしょう。
高頻度で使う書類はあらかじめテンプレートを作成しておくと、必要になった時に慌てずにすみます。封筒は請求書などを送る際に使用するので、枚数を準備しておきましょう。
フリーランスは会社員に比べて社会的信用度が落ちるため、クレジットカードの審査が通りにくくなります。クレジットカードが欲しい人は、会社に勤めているうちにつくっておくのが得策でしょう。カードは事業用とプライベートで分けると便利なので、2~3枚取得しておくのがおすすめです。 独立にあたって部屋を借りたい、引っ越したいという場合も、退職前に不動産契約を済ませておくと確実。 フリーランスはローンの審査も通りにくいので、ローンを組む場合も会社員時代に済ませておくのが良いでしょう。ローンを組む時は、独立後に返済できる額かを考えることも大切です。
フリーランスのプログラマとして信頼を得るには、資格を取得するのが良いでしょう。できれば国家資格などの難易度の高い資格を持っておくと、スキルの証明に役立ちます。
以下に資格の例をご紹介するので参考にしてください。
【国家資格】
・ネットワークスペシャリスト試験
・データベーススペシャリスト
・プロジェクトマネージャ試験
・情報処理安全確保支援士
【その他の資格】
・PHP技術者認定初級試験
・Ruby技術者認定試験
・C言語プログラミング能力認定試験
・Javaプログラミング能力認定試験
売り上げがない状態でも、1年は生活できる貯蓄があると安心です。独立後の売上げ先が確保されているなら心配は少ないですが、売上げが見込めない場合は、貯蓄の重要度が高くなります。 また、独立後売上げがあったとしても、フリーランスは毎月の収入が不安定であり、会社員時代より節約を意識し計画的にお金を使うことが必要です。 「今住んでいる家の家賃は収入に見合うか」「車を維持できるか」といったことを考え、場合によっては生活を見直すようにしてください。毎月かかる固定費は見直しによる節約効果が大きいため、住居費や通信費、保険料が今より抑えられないか考えてみましょう。
インターネット上にクライアントとつながれる場所を持ちましょう。インターネットはこれまでつながりのなかった新規顧客を開拓するツールになるため、使わない手はありません。技術ブログで技術を発信しておけば、それが仕事につながる可能性が出てきます。 ブログは独立後に開設しても良いですが、できれば会社員時代につくって読者の反応を見ると良いでしょう。 もちろんブログだけでなく、FacebookやTwitterなどのSNSを使って情報発信するのもOK。持っているスキルや仕事への姿勢、熱意が伝わるように情報発信していきましょう。
プログラマのように、社内にあっても社外で通用する実力を求められる職種であれば、無理に我慢をして会社勤めをする必要はないのです。会社勤めをしていれば、会社の命令に絶対服従で、ありきたりの案件や、似たような案件ばかりを担当させられても文句を言えません。また興味のある案件や腕を磨きたい分野の仕事することができる保証はないのです。更に社内の人間関係に悩まされたり、長時間労働にも黙々と従うといった苦痛も耐えがたいでしょう。その点フリーランスであれば、嫌な仕事も契約に則って最低限我慢すれば済みますし、人間関係をドライに割り切ることができます。
人が仕事に集中できる時間というものは、1日の中でも数時間に限られています。それでも仕事を完成させるために、わが身に鞭打って机にしがみついて頑張ってみても、長時間ダラダラと過ごすだけで、能率は上がらないということがよくあります。このような場合にはむしろ、適当にサボることが効果を上げるようです。ネットサーフィンなどをして、頭をこれまでの仕事から完全に切り離してしまい、短時間であってもリセットするのです。あるいは席を立ってしばらく外を散歩したり、お茶を飲んだりすることで、切り替えができれば、再び仕事に戻った時には能率が上がっていることでしょう。
プログラミングは、IT業界に身を置く者がいやしくも身に付けておかなければならない基本的な知識といえますが、そのせいかプログラマの地位は低く見られがちです。しかしプログラマという仕事を、将来キャリアアップするための通過点と考えるのではなく、一生涯プログラマであり続けようと意欲を燃やす人もいるほど、魅力のあるものです。そのためには自分の可能性を広げるため、一つでも多くのプログラミング言語を学習するなどといった努力は欠かせませんが、「35歳定年説」もなんのその、40代、50代に至ってなお現役というプログラマも、実際に活躍しているのです。